定年生活は「ゲーム」である
「入り」と「出」のバランスで勝つ
定年後の生活を豊かに過ごすために、まず肝に銘じておきたいことがあります。それは「定年生活は一つのゲームである」ということです。そして、ゲームである以上、そこには必ず鮮やかな「攻略法」が存在します。
老後は過不足なく、健康に楽しく暮らせればたいていのことはどうでもいいのですが、現実問題として、生活の多くの局面でお金が物を言うのは事実です。だからこそ、いかに過不足なく軍資金を賄うか。これこそが定年生活というゲームを勝ち抜くポイントであり、そのルールはズバリ「入り(収入)を増やし、出(支出)を減らす」というシンプルな原則に尽きます。
定年を迎えた時点で、それまでの貯金や退職金の額は決まっているため、大勢は決しているように思えるかもしれません。しかし、この「入りを増やし、出を減らす」というルールを徹底できれば、少々の不足分はいくらでもスマートに補うことができます。
日本の平均的な老後世帯では、月に約24万5,000円の収入に対し、支出が約28万2,000円。毎月約3万7,000円の不足(赤字)をどう埋めるかが、このゲームの具体的なクリア条件となります。
入りと出の中身を「仕組み化」する
<入りのベース>:公的年金、アルバイト収入、高配当株の配当金や分配金
<出のベース>:所得税・住民税、国民健康保険料
たとえば、配当金や分配金で毎月3万7,000円以上を見込める仕組み(仕組みという名のテクノロジー)を作っておけば、それだけで家計は黒字化します。また、出のベースについても、同居している老親を扶養親族に入れるなどの控除を賢く活用することで、税金や健康保険料の負担を劇的に下げることが可能です。
こうした「仕組みの調整」に頭を使い、脳のリソースを心地よく消費することこそが、老後人生ゲームの最大の醍醐味なのです。
余り語られない住宅費と言う伏兵
さらに、このゲームには通常の家計簿には見えにくい、もう一つの大きな変動要素が潜んでいます。それが「住宅費」という名の伏兵です。
家の中の不要なモノを整理してコンパクトに暮らそうとしても、住まいにかかる固定費(コスト)だけは、何もしなければ毎月重くのしかかってきます。 賃貸であれば、東京都内なら2LDKで月10万円は簡単に超えてしまいますし、持ち家であっても、マンションなら管理費や修繕積立金、固定資産税などで年間50万〜60万円の維持費が容赦なく発生します。
現役時代ならまだしも、年金暮らしのステージにおいて、毎月10万円、あるいは年間50万〜60万円という固定費は、家計にとって非常に大きな負担(負債)になりかねません。
だからこそ、この住宅費という問題に「いかに知恵を絞り、身軽な仕組みを再構築するか」が、定年後の快適さを決める決定打となります。 実家を活用するのか、住み替えで固定費を「引く」のか――その具体的な工夫については、このサイトで追々詳しく解説していきます。
大切なのは、古い常識にとらわれず、自分の「入り」と「出」を冷徹に見極めることです。Amazonやヨドバシカメラで最もコストパフォーマンスの良い選択肢を探すように、自分の生活をスマートに最適化し、赤字の幅を徹底的に減らしていく。 この必勝法を味方につけて、これからのゲームを最高に楽しんでいきましょう。
